2020年にパンデミックを引き起こした新型コロナウィルスや景気の影響もあり、結婚式場の売上は大きく落ち込みましたが、徐々に結婚式を挙げる人々が戻ってきている状況であり、2022年の結婚式の売上は前年と比較して10ヶ月連続の増加傾向にあります。

しかし、コロナを境に時代は変わり、結婚式に対する価値観も大きく変化しています。

 

ブライダル業界の主な3つの課題

①少子高齢化によるマーケットの縮小

人口減少、少子化が社会的な問題となっており若い人口の減少=結婚する人の母数が減っているため
ブライダルマーケットが縮小しています。

②未婚率増加による婚姻数の減少

若い年代の人口減少に加えて、未婚率も上昇傾向にあります。
2020年の男性の生涯未婚率は28.3%、女性は17.8%となっています。(国勢調査より)

③経済不況に加え晩婚化による「ナシ婚」の増加

入籍をしても挙式・披露宴をしない「ナシ婚」を選ぶカップルが増加しています。
結婚式は1回(3時間程度)でおよそ350万~600万円程の費用がかかり、招待客も50~100名と大イベントになります。

経済不況により結婚式にお金をかけなくても良いという考えのカップルや、女性の社会進出など様々な理由から晩婚が進んでおり、ごく親しい友人と軽いパーティだけにしたり家族だけの食事会で済ませる方が増えています。

 

ブライダル企業の次なる一手

上記のように、カップルの結婚式による売上は確実に減少していきます。
そのため、大手ブライダル企業はその売上の補填先を競合他社の結婚式場に向けました。

以前もコンサルサービスを提供しているブライダル企業は多くありました。
普通に考えると、競合他社にコンサルを提供する、または依頼するというのも、おかしな話ですが・・・

現状では、なかなか目に見えないサービスを導入していくことや、
新時代になり今までのノウハウが通用しなくなったこともあり、今までのサービスで売上の補填をするのは
難しくなってきたためメリットが分かりやすい具体的なサービスを提供し始めました。

※以下ブライダル産業新聞より引用

◆ノバレーゼ

ノバレーゼ(東京都中央区)は2021年11月、地方の結婚式場やホテルの収益改善をサポートする事業をスタートした。このサポートの仕組みは、社内に専門部署を持たない中小会場・ホテルに対し、同社およびグループ会社の様々なサービス・ソリューションを提供するというものだ。同時に共同仕入れを含めた、包括的な収益改善も支援している。事業スタートから10ヵ月になるが、包括的な支援を受けている企業は7 社。

 

◆ディアーズ・ブレイン

ディアーズ・ブレイン(東京都港区)は、20211年4 月から同業他社に対して様々な支援を行うコンサルティング事業をスタートした。その一つがアサイン分析ツールを活用したコールセンター(同社ではコンタクトセンターの名称)の提案で、支援先での立ち上げをサポートするほか、単体事業としてアウトソーシングにも対応している。

 

まとめ

表向きはメリットのある人助け的なサービスを提供していく半面、
ノバレーゼはドレスの提携、ディアーズ・ブレインは自社で開発してきたアサイン分析ツールの導入を進めています。

所謂、売りたい本命を売るためのサービスを強化し始め、これからもブライダル大手にその流れはきそうです。

大手のサービスを提供してもらえるのはメリットも大きいですが
気が付けば、吸収(共食い)なんてことにならないように気を付けたいものですね。

 

 

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